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ポストパンクの文化的地下水脈を求めて──現代魔術とノイズアバンギャルドとの接合点を紐解く工業音楽研究家・持田保の挑戦

パンクから派生したアナーキーで実験的な音楽の歴史や変遷を知ることは、その背景となった思想や文化、アートやカルチャーの理解のためにも大いに助けとなっており、持田保の精力的な活動は音楽の枠を超え、人類史の暗黒領域にまで踏み込む道しるべにもなっている。

 


 

これまでカウンターカルチャーを追う男として、DOZiNE誌上にも幾度か、アンダーグラウンドの音楽に関連したインタビュー記事を書かせてもらってきた。だが、その直接的なきっかけは、日本のインダストリアル・ミュージック(工業音楽)の第一人者にして、昨年刊行の著書『あなたの聴かない世界 スピリチュアル・ミュージックの歴史とガイドブック』(DU BOOKS)が大いに話題となった音楽研究家、持田保にあった。

彼とは「クレイジーミュージック探訪」というトークイベントのシリーズで、ポストパンクの文化的地下水脈というべき、音楽雑誌ではあまり書かれることのなかったカウンターカルチャーの歴史について大いに語りあってきた。イベント自体は昨年で5年を迎えて一区切りとなったが、その後も持田はフリンジ・カルチャー研究家・宇田川岳夫とのロシアのカウンターカルチャーについてのトークシリーズ、現代魔術研究家・磐樹炙弦(バンギ・アブドゥル)とDOMMUNE主宰の宇川直宏を交えたハードコア現代魔術講義の書籍化も進めている。さらに持田自らの音楽ユニット「恐山Vibration」は昨年12月にファーストアルバムをリリースし、これまでのリサーチの成果を実践的に音楽表現として発表している。

ここで世間を見渡すならば、2020年代の音楽シーンはネットのサブスク拡大やパンデミックを経てのライブから配信への移行、さらにはCDなどの音源離れもあいまり、マーケットとしては縮小傾向にあるように見える。しかし一方で、今日においては過去のマニアックな音楽をネットで誰もが手軽に聴けるようになっており、若い世代の創作欲を大いに刺激している。そうしたマニアックな音楽の背景となった思想や文化、アートやカルチャーを理解するためには歴史を知る必要がある。パンクから派生したアナーキーで実験的な音楽の歴史や変遷を網羅する持田保の精力的な活動は、音楽の枠を超え、人類史の暗黒領域にまで踏み込む道しるべにもなっているのだ。

(文/ケロッピー前田)

 


 

インダストリアル・ミュージックとは何か?

 

INDUSTRIAL MUSIC FOR INDUSTRIAL PEOPLE!!!: 雑音だらけのディスクガイド 511選』電子書籍化記念。https://note.com/dubooks/n/nb28c3b5d0dd6

 

—「インダストリアル・ミュージック」とは、イギリスのスロッビング・グリッスルというバンドに由来するもので、彼らが1977年のアルバムで「インダストリアル・ミュージック・フォー・インダストリアル・ピープル」という言葉を使っていたことから、のちにインダストリアル・ミュージックの創始者と言われるようになっています。その言葉は、そのまま持田くんの著書『INDUSTRIAL MUSIC FOR INDUSTRIAL PEOPLE!!!: 雑音だらけのディスクガイド 511選』(DU BOOKS, 2013)のタイトルになっていますね。

「僕にとって、スロッビング・グリッスルのリーダーにして、のちにサイキックTVを結成するジェネシス・P・オリッジという存在は非常に大きいんです。彼は、ノイズ・インダストリアル・ミュージックの先駆者であるとともに、1960年代にはサイケデリック・カルチャーの全盛期を体験し、ケイオス・マジックを実践し、様々なドラッグを経て、アシッドハウスの発見にも関わりました。彼は音楽ばかりでなく、あらゆるカルチャーのハブとなってきました。ジェネPは音楽をやるけど、音楽をやるには音楽以外のことが重要なんだということを体現しているんです。つまり、音楽大好きだから音楽やっていますじゃなく、音楽以外の大切なものがあるからそれを音楽を通じて表現しているという。そういう姿勢に強く影響を受けてきました」

 

THROBBING GRISTLE The Second Annual Report (1977)

 

Psychic TV – Godstar

 

Psychic TV / Just Drifting

 

—ジェネシス・P・オリッジといえば、僕にとっては性器ピアスや数々の魔術的モチーフのタトゥーの実践者であり、晩年に没頭した「パンドロジェニー・プロジェクト」では美容整形技術を用いて、パートナーのレディ・ジェイと瓜二つの容姿を手に入れようとした過激なアーティストでもありました。ところで持田くんがインダストリアル・ミュージックの研究家となる上で、重要なポイントに大手レコードショップ「ディスクユニオン」において、ノイズアバンギャルドのコーナーを担当していたことがありますね。

9年間、ディスクユニオンで働きました。バイト時代にJポップのコーナーをやらされたことは大いに勉強になりました。2000年に社員になったとき、それまでロック部門のひとつだったノイズアバンギャルドを独立させて担当になりました。マニア店でしか買えなかったスロッビング・グリッスルやホワイトハウスの名盤をいつでも買えるように品揃えを充実させました」

—その頃、ノイズアバンギャルドのコーナーで一番売れていたのは何ですか?

「バカ売れしたのは、ダムダムTVのカセットですね。いろんな音材のコラージュ的な作風ですが、オウム真理教をネタにしたものもあって、今だったらアウトだけど、その頃は『クイック・ジャパン』でも紹介されていました。海外モノでは、グレーマターというレーベルがあって、チャールズ・マンソンやガイアナ人民寺院といった猟奇的な音源を勝手にCD化していました。世間的にも鬼畜ブームがあって、面白がって仕入れていたら、よく売れましたね」

 

Dum Dum TV — Aum Cult Special side one

 

DUM DUM TV — Couch Potato Resistance

 

—ユニオンをやめた理由は何ですか?

「脱サラ失敗談の典型例みたいですが、妻とカフェをオープンして、2年半で畳みました。そこから40代にして肉体労働デビュー、製本屋で働き始めて生活そのものもインダストリアル化、自分のアイデンティティを守るために本を書こうと決めて、現代に至るみたいな」

 

The Grey Wolves – Blood Zone

 

—かなり紆余曲折があったんですね。

「実は、妻はもともと編集の仕事をしていたので、92年にアメリカのオルタナロックについての執筆や編集の作業を手伝っています。その前には新婚旅行を兼ねて、ヨーロッパを2ヶ月旅行して本場のレイヴカルチャーにも触れました。ディスクユニオンで働き始めたのはそのあとだったので、本を書くことに戻ってこれて良かったです。そして、インダストリアル・ミュージックの研究本を書いてわかったことは、現代魔術に関わっている人が多いということだったんです」

 

ノイズから魔術へ 『あなたの聴かない世界』とは?

—『あなたの聴かない世界』は、最初の章に霊界音源が登場して背筋が寒くなるけど、オカルトやスピリチュアルばかりでなく、ドラッグカルチャーにも詳しくて、いろいろと勉強になりますね。そして、重要なキーワードをひとつ挙げるとするなら、ケイオス・マジックになると思います。

 

 

「ケイオス・マジックの始まりは1978年、ピーター・キャロルとレー・シャーウェインがIOT(タナトエロス光明結社)を結成してからでした。その流れは、1981年、ジェネシス・P・オリッジがサイキックTV結成と同時に発足した秘密結社『テンプル・オブ・サイキック・ユース』に繋がりました。そういう現代魔術登場の動きは、ドラッグカルチャーの全盛期以前、1950年代のアメリカではディスコーディアニズムとして始まっていました。のちにサマー・オブ・ラブという言葉が登場し、それがハッピーな至高体験を意味していたのに対し、バッドトリップを志向するサマー・オブ・デスという言葉も現れました」

—サマー・オブ・デスとは何でしょうか?

「コイル、カレント93、ナース・ウィズ・ウーンドといったインダストリアル・ミュージックの第二世代は、ゲイも多く、WASPというブランドのシンセを原始的に鳴らしてみるだけで人気を得ていました。その第二世代は当時抗鬱剤として出回っていたMDMAをキメて遊んでいたといいます。その頃の映像を見るとソフトセルのマーク・アーモンドやテンプル・オブ・サイキック・ユースのメンバーたちが映っています。彼らは儀式みたいな行為をひたすらやっていました。ここら辺から魔術を志向するインダストリアル・ミュージックが始まりました。その話は『England’s Hidden Reverse』という本にも詳しいです」

 

 

Coil – Scatology (Full Album) 1984

 

—『あなたの聴かない世界』については、同名のトークイベントを数年間やっていましたね。

「磐樹炙弦さんや谷崎テトラらさんをゲストに呼んで、僕が彼らの話を聞くというイベントでした。そのこと自体が本のコンセプトにあったからです」

—その本のディスクガイドは音楽全般から抽出されているけど、あるフィルターを通して選ばれたものでした。

「そうですね。僕の立場から説明するなら、音楽に付随した文学や哲学、カルチャーをまとめてみたら、音楽を取り巻くあらゆるものを総括するような本になりました。そこで言いたいのは、とにかく体験しかないと、それは生きている間にしかできないことだから」

 

2023年デビュー、音楽ユニット「恐山Vibration」とは?

https://losapson.shop-pro.jp/?pid=178505907

https://tmochida.thebase.in

 

—『あなたの聴かない世界』の次に何をやりたいのか? 出版記念のトークイベントで聞いたときには、恐山Vibrationという音楽ユニットをやりたいという明確な答えが返ってきていました。

「そうそう、これまで執筆活動でリサーチしてきたペイガニズム(異教主義)を音楽に取り入れてダンスミュージックを作りたかった。陰陰滅滅としたインダストリアルノイズをやるんじゃなく、キャッチーなものをやりたい。音楽を実践することがこれまでやってきたことに続く、次の自分のタスクだと考えています」

—ここでいうダンスミュージックとは、わかりやすくいうとThe KLFがやったことですよね。The KLFとは、ビル・ドラモンドとジミー・コーティが結成したダンスミュージックユニットで、ケイオスマジックやイルミナティに傾倒していた彼らは楽器の演奏はできないのに何かのお告げに従うように安価なサンプラーでダンストラックを作り、次々に新しいアイデアを試み、世の中を騒がせる数々の珍事を起こし、80年代末から90年代初頭にかけて、世界的なメガヒットをいくつも生み出しました。ノリノリのトランスやチルアウトなアンビエントも最初のアイデアは彼らでしたからね。

「そこら辺は拙著『あなたの聴かない世界』に詳しく書いたけど、KLFも日本ではちゃんと理解されていないんです。願わくば、彼らのような存在になれたらいい。いままでいろいろ書いてきて、自分で音楽をやらないという選択肢はない。個人的にはウガンダのニギニギ(Nyege Nyege)みたいなものに出たい、極東の特殊なダンスミュージックとしてね」

—それなら、The KLFにあやかってお金を燃やさないと。彼らは、1994823日に音楽的な大成功で得た100万ポンド(約18億円)分の紙幣をスコットランドのジュラ島のボートハウスですべて燃やしてしまいました。

 

The KLF – 3AM Eternal (Live at the S.S.L.) (Official Video)

 

K Foundation- Burn a Million Quid

 

「僕の音楽ユニット恐山Vibrationのコンセプトにあるのは『東日流外三郡誌(つがるそとさんぐんし)』なんです。それは偽書と言われてますが、実際に読んでみると壮大な物語になっていて、学のない人間がちょっと世間をだましてやるぜという気持ちで書くのは無理だと思っています。何かが作者に降りてきたんだろうなと。だから、偽書と批判されても、その熱量を自分の表現の中でやれるというのはすごいと思うんですよ」

—『東日流外三郡誌』は、1970年代に和田喜八郎が自宅から発見したと称した古史古伝文書らしきものを同県の北津軽郡市浦村が『市浦村史 資料編』(上中下の三部作)として刊行したことから大論争となりました。1999年、和田の死後に彼の家から『東日流外三郡誌』の「原本」が発見されなかったことから、偽書であったとされています。

「まあ、偽書なんですけど、じゃあ、正しい歴史って何なんですかと。そもそも歴史とはその時代に勝った側が都合の良いように作り変えてきたものだから、すべてはフェイクかもしれないというのが自分の根本なところにあるんです。ケイオスマジックで真実なんてないと断言してしまうと、モラルがなくなってしまうのでよくないと思いますけど、自分自身が歴史を作るくらいの意気込みは表現者には必要なんじゃないかと」

 

恐山Vibration / Nanyadoyara

恐山Vibration(持田保、DJ TKD、ケロッピー前田、剛田武)

CD “恐山Vibration”(阿弖流為RECORDS aterui-1

参加:SUGIURUMM(Remix) 小長谷淳GRIM(Artwork)

DOMMUNEも大好評!ハードコア現代魔術とは?】

磐樹炙弦 + 持田保 Presents「ハードコア現代魔術」

https://www.dommune.com/streamings/2023/080401/

 

—そこら辺は、次なる著書となるであろう、ハードコア現代魔術プロジェクトに繋がりますね。

DOMMUNEで昨年8月に導入編を配信して、11月には3日間の収録を行っています。収録分は編集してのちに放送される予定で、そこで話された内容を書籍化します。内容的には古代のシャーマニズムから現代のテクノロジーに関するまで、包括的に年代を追って話を進めています。実は魔術というと、アレスター・クロウリーやエリファス・レヴィといった人たちの話を期待するかもしれませんが、そういう肝心な話はありません。どちらかというと、メディア論や精神医学、メタバースといったものに興味ある人に、そういうものが魔術とどうかかわっているかをわかりやすい感じで体験して頂けるものになるんじゃないかと思っています」

—インターネットによる世界の再魔術化という話があるから、最新テクノロジーを新しい魔術として捉える立場をアップデートしていく感じなんですかね。

「そうですね。ハードコア現代魔術の収録の際に、磐樹さんがある観覧者の質問に、現代魔術とはとにかく魔術以外のことを精一杯やることだと答えていました。そのことはあらゆるものに通じることで、自分の表現でも一部のマニアにしか受けないことは避けたいことを確認できて、今後の活動の指針になりました」

 

インドネシア・バリ島のGabber Modus Operandi(ガバ・モーダス・オペランディ)

2019年、ウガンダのニギニギフェスティバルにて

Gabber Modus Operandi | Nyege Nyege Festival: Day 2

 

—最後に皆さんにメッセージをお願いします。

「僕らができることって、体験することだけ。世の中はますます大変な時代になるだろうけど、酷い時代だからこそ、それをキメて楽しめるか、みんな生き抜け!」

 

 


 

持田保(もちだたもつ)

半身文筆家・あなたの聴かない世界代表・恐山Vibration主催。著書「Industrial Music For Industrial People」「あなたの聴かない世界」(共にDU BOOKS

http://tmochida.jugem.jp

 


 

 

〈MULTIVERSE〉

「レオ・ベルサーニをめぐって 」──クィアが「ダーク」であること──|檜垣立哉

「ゴシックからブラックへ、アフロ・マニエリスムの誘惑」── “暗黒批評”家が紡いだ異貌の黒人音楽史|後藤護インタビュー

「死と刺青と悟りの人類学──なぜアニミズムは遠ざけられるのか」|奥野克巳 × 大島托

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「あるキタキツネの晴れやかなる死」──映画『チロンヌㇷ゚カムイ イオマンテ』が記録した幻の神送り|北村皆雄×豊川容子×コムアイ

「パンク」とは何か? ──反権威、自主管理、直接行動によって、自分の居場所を作る革命|『Punk! The Revolution of Everyday Life』展主宰・川上幸之介インタビュー

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「生死観」としての有機農業 ──エチオピアで学んだ生の豊穣|松下明弘

「病とは治療するものにあらず」 ──全生を説いた体育家・野口晴哉の思想と実践

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「BABU伝」 ──北九州の聖なるゴミ|辻陽介

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「土へと堕落せよ」 ──育て、殺め、喰らう里山人の甘美なる背徳生活|東千茅との対話

「今、戦略的に“自閉”すること」──水平的な横の関係を確保した上でちょっとだけ垂直的に立つ|精神科医・松本卓也インタビュー

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「デモクラシーとは土民生活である」──異端のアナキスト・石川三四郎の「土」の思想|森元斎インタビュー

「Floating away」精神科医・遠迫憲英と現代魔術実践家のBangi vanz Abdulのに西海岸紀行

「リアルポリアモリーとはなにか?」幌村菜生と考える“21世紀的な共同体”の可能性

「NYOTAIMORI TOKYOはオーディエンスを生命のスープへと誘う」泥人形、あるいはクリーチャーとしての女体考|ヌケメ×Myu

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「私の子だからって私だけが面倒を見る必要ないよね?」 エチオピアの農村を支える基盤的コミュニズムと自治の精神|松村圭一郎インタビュー

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「子どもではなく類縁関係をつくろう」サイボーグ、伴侶種、堆肥体、クトゥルー新世|ダナ・ハラウェイが次なる千年紀に向けて語る

「バッドテイスト生存戦略会議」ヌケメ×HOUXO QUE×村山悟郎

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「芦原伸『ラストカムイ』を読んで」──砂澤ビッキと「二つの風」|辻陽介

「死者数ばかりが伝えられるコロナ禍と災害の「数の暴力装置」としての《地獄の門》」現代美術家・馬嘉豪(マ・ジャホウ)に聞く

「21世紀の〈顔貌〉はマトリクスをたゆたう」 ──機械のまなざしと顔の呪術性|山川冬樹 × 村山悟郎

「ある詩人の履歴書」(火舌詩集 Ⅰ 『HARD BOILED MOON』より)|曽根賢

「新町炎上、その後」──沖縄の旧赤線地帯にアートギャラリーをつくった男|津波典泰

「蓮の糸は、此岸と彼岸を結い、新たなる神話を編む」──ハチスノイトが言葉を歌わない理由|桜美林大学ビッグヒストリー講座ゲスト講義

「巨大な夢が繁茂するシュアール族の森で──複数の世界線を生きる」|太田光海 × 清水高志

「反・衛生パスポートのための準備運動──連帯主義と生-資本に抗する」|西迫大祐×塚原東吾

『ごきげんよう、ヒドラちゃん』|逆卷しとね

「HOW TO SCAN THE WORLD 」── 世界をくまなく、そして注意深く、「見る」「触れる」「遊ぶ」|BIEN × 石毛健太 × 髙木遊