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「沖縄のハジチ、台湾原住民族のタトゥー 歴史と今」展が、10月に那覇の沖縄県立博物館・美術館で開催。現在、クラウドファンディング募集中。

2019年10月5日から11月4日の約1ヶ月間に渡り、沖縄県立博物館にて「沖縄のハジチ、台湾原住民族のタトゥー 歴史と今」展が開催される。

琉球弧に伝わる伝統的なイレズミ「ハジチ」の全容

2019年10月5日から11月4日の約1ヶ月間に渡り、沖縄県立博物館にて「沖縄のハジチ、台湾原住民族のタトゥー 歴史と今」展が開催される。

ハジチ(針突)とは、琉球弧に伝統的に受け継がれてきた沖縄女性の手のイレズミのこと。この企画展は、イレズミ研究で知られる山本芳美(都留文科大学教授)が展示監修を務めており、山本教授がこれまでに集めてきた沖縄と台湾のコレクションをもとに、ハジチの全容を紹介するというこれまでにない画期的なタトゥー展だ。特に、1980年代から90年代にかけての調査報告書が、世界的にみても多数まとめられており、その中にはハジチのみならず、台湾原住民族(先住民族)のイレズミに関する記録も含まれている。背景には、90年代後半以降、台湾原住民族のイレズミに関する記録活動が活発になっているという状況がある。

一般的にハジチは高齢者の文化というイメージだが、本展は若い女性にハジチが入っていたら、という設定で彫師Mayさん(Chunky maymay inks)が1930年初頭に小原一夫が記録した文様をシリコン製の手腕に再現したものを展示する(左右合計10本の腕はWizard T.S提供)。会期中、藤田嗣治が1938年に来沖してハジチ女性を描いた「孫」が同館内の美術館で2019年10月13日まで展示されるのも話題のひとつだ。

戦前、沖縄と同じく規制を受けた台湾原住民族のイレズミ文化とその歴史についても展示では触れられる予定である。現在、クラウドファンディングを実施中で、集まった費用は会場費や展示構成費などに充てられる。200万円の目標額を達成した暁には、タトゥーと藤田嗣治の人と作品の関わりを深掘りする展示が組み入れられる予定だ。

 

1931年の小原一夫の調査をもとにシリコン製の腕でMayさんが復元中のハジチ。

 

 

展覧会タイトル:「沖縄のハジチ、台湾原住民族のタトゥー 歴史と今」展

会  期:2019年10月5日(土) ~ 11月4日(月)30日間

会  場:沖縄県立博物館・美術館

所在地:〒900-0006 沖縄県那覇市おもろまち3丁目1番1号

会場アクセス:沖縄都市モノレール「ゆいレール」おもろまち駅から徒歩10分

入場料:無料

主 催:株式会社Nansei

 

詳しくは、

公式サイト

https://webnansei098.wixsite.com/hajichi-exhibition

クラウドファンディングサイト 

https://a-port.asahi.com/okinawatimes/projects/OkinawaTaiwanTattoo/

 

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